プログラミングを学びたい全ての人へ

Web制作の考え方を学ぶ

こんにちは。

最後にブログを更新してから、早1年。仕事が忙しくなったというのはもちろん、気づけば日に日に発信しづらくなっていた。
大きめの規模のアプリケーション開発に携わってから、見える範囲も広がったし、技術的な知見もずいぶん増えた。一方で、自分の発信した内容により責任感が生まれたし、完全に理解していないこと以外は発信しない方がいいんじゃないかと思ったりしている。

ちょっとHTML/CSS/JSが書けるだけでイキってたあの頃の自分がいかに浅はかだったかと、今となっては思う。

一方で、プログラミングを学びたい人との接触、対話は細々ながら続けていた。
それなりに多くの人数と関わってきて、改めて確信したことがある。

プログラミングを学びたいと思っている多くの人は、プログラミングを学ぶべきではない。

実際に頭の中にあるのは、「現状への不満、不安」や「何かしなければならないという焦燥感」もしくは「楽して稼ぎたい」がほとんどだ。

「なぜプログラミングを学ぼうと思ったんですか?」と聞けば、ほとんどの場合「今の仕事が辛くて・・・」「フリーランスになりたくて・・・」と返ってくる。

労働環境の改善や働き方の最適化は、本来プログラミングと直接的に関係するものではない。

そこで「プログラミングはどこで興味を持ちましたか?」と聞けばほぼ「3ヶ月で学べるみたいな広告を見た」と返ってきた。

まあ、ITと全く関係ない領域にいる人が転職や独立を考えていてプログラミングという単語に出会うとしたら大抵広告だろう、それはいい。問題はそれが自分にとって適しているか、自分の問題を本当に解決できるかを全然深く考えられていない。

何が言いたいかといえば、多くの人は目的に対する解決方法の導き方があまりに短絡的すぎた結果自分の欲求が「プログラミングを学ぶこと」だと勘違いしているということだ。

プログラミングそのものには別段興味がないため、勉強したって手が進まない。もちろん始めてみて面白さに気づき続けられる人もいる。だが僕が出会った人の内半分以上は長続きしなかった。スクール卒業生の話を聞いても、日を経るごとにどんどん人が減っていったと言う。

自分が本当に求めているものと取り組んでいるものが不一致であれば、誰だって継続できない。

そんな状態で、人はプログラミングに立ち向かうことができるだろうか。

この1年アプリケーション開発をしてきて、プログラミングとは一体どういうことなのか少しづづ理解して来ているつもりだ。

プログラミングと一言に言っても色々な意味を含んでいる訳だが、言いたいのは「プログラミングはそんなに簡単じゃないし、開発はもっと簡単じゃない」ということだ。

そもそも開発という目線からすれば、言うまでもないがプログラミングは単なる1要素でしかない。プロジェクトマネジメント、タスクの管理、コミュニケーションなどが当然必要だ。そんなのどんな仕事でも必要だ、という話ではあるが「プログラミングできれば稼げる」という文脈に踊らされて足を踏み入れるとその辺のイメージが抜け落ちて大抵不幸になる。

それに「3ヶ月でプログラミングをマスターできる」みたいな謳い文句、これ普通に嘘。今までも「そんな訳あるか」と常々思っていたが、今は確実に嘘だと断言できる。

今自分が触っている範囲だけでも、言語としてはHTML/CSS/JS(TypeScript), フレームワークとしてはNext.js(React), テストは Jest, 当然Gitも使っている。

開発においては、少なくともこれだけの関連技術を必要とする。仮に「プログラミング」が言語の内どれか1つを指している言葉だとしてもマスターなど到底不可能だ。

仮に転職できたとして、「3ヶ月で学べる」「楽に稼げる」というイメージを植え付けられたままそんな現実にぶち当たれば、また「現状への不満」を抱えるだろうことは想像に難くない。

また、広告の中には30代未経験からの転職を推しているものも見かける。

確かにそれで成功した事例は0ではないだろうが、本当に多くの人が再現性を持って実現できる事象だろうか。

「何かを始めるのに遅すぎることはない」という言葉がある。でも僕は「何かを始めるのに遅すぎることはある」と思う。趣味レベルならいいが、転職という文脈では年齢を無視できない。

極端な例で言えば、野球未経験で今26才の僕が「プロ野球選手になること」は絶対に、100%、確実にできない。

にもかかわらずことプログラミングとなれば誰でもいつでも未経験から3ヶ月でプロレベルになると謳われる。

本当にこれでいいのだろうか。そんな広告に踊らされた人は、プログラミングに出会ったことでむしろ不幸になってないだろうか。

こんな事例をいくつか見て、プログラミングを学びたいと言う人を前に僕は、気軽に勉強をおすすめすることはもうできない。

プログラミングを学びたいと思っている画面の前のあなたへ

自分が本当に必要なものは何か、今一度冷静に考えてみてください。きっと他の選択肢もあがってくるはずです。もしかしたら、プログラミングを学ぶことよりよっぽど簡単で今すぐできる解決法だってあるかもしれません。

あなたの人生は、あなたしか責任を取れません。だからこそ、自分が納得できる答えを見つけることを大切にしてください。

それでも学びたいという方は、こちら(https://eclair.media/archives/263)の学習ロードマップをご覧ください。

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