インプレゾンビとは
Xのトレンドを見るたびに、謎の言語や同じ文章のコピペ、ChatGPTやClaudeなどのAIで生成したと思われる不自然な日本語など邪魔な投稿やリプライが目につきますよね。これらはインプレッション(投稿の表示回数)稼ぎを目的として、
- トレンドワードをむやみやたらに入れて投稿する
- バズった投稿にやたらにリプライする
などを行うアカウントの仕業です。ブロックしてもブロックしても無限に湧き出てくることからゾンビに例えられて「インプレゾンビ」「リプライゾンビ」と呼ばれるようになりました。
登場当初からアラビア語など中東圏の言語で投稿されることがよく見られていますが、最近は英語やAIで生成した日本語もかなり見られますね。
実効的な害としては、2024年元日に発生した能登半島地震の際に悪質な投稿やデマ投稿がゾンビによってさらにコピペ投稿され情報共有を阻害する事案が発生しました。あれはかなり迷惑でした・・・
世界的な影響でいえばイギリスのチャールズ国王が死去したというデマも広がってしまうなどがありました。
なぜインプレゾンビになるのか
ゾンビ化する最大の理由は収益です。
「クリエイター広告収益分配プログラム」というXが2023年に開始した機能があるのですが、これは投稿のインプレッション数やエンゲージメント(いいね、リポストなど)数に応じて収益をもらえる仕組みです。
実際、筆者もこのプログラムから数千円程度を2ヶ月に1回くらいの頻度で得ています。
「数千円程度のために・・・」と思う方もいるかもしれませんが、インプレゾンビ活動の盛んな地域である中東圏では月収が高くても10万円いかない国が多く、安いところでは数千円〜2万円が月収の国もあります。そういった国ではXからの収益は非常に大きな収入源となります。
NHKが取材したパキスタン人男性の例では月収8000円の方が家族を養うためにインプレゾンビ化したケースが報じらています。
Xで投稿を繰り返すだけで月収相当の金額を得られるとなると、ゾンビにとってはもはや立派な仕事・ビジネスです。そういう背景も手伝いなかなかゾンビは消えないのです。
最近はインプレゾンビをやめた人もいる
2024年5月13日、ある1つの投稿がインプレゾンビ周りの風向きに一石を投じました。
この投稿から、一部のインプレゾンビの中の人が食事や風景などの自国文化を紹介する流れが生まれました。
日本人もこれにリプライで反応し、健全な国際交流が生まれています。
また、今回の流れで一際有名になったKen Chan氏は日本語を学ぶ意欲すら見せています。
しかし多くはゾンビのままであるだろう
インプレゾンビが人間に戻り、地元の食べ物を紹介したりリプ欄で国際交流するようになったという話そのものは心温まるエピソードであり、良いニュースではあります。
一方この流れ自体が一過性のものとして少し時間が立てばユーザーが興味を失ってしまう可能性は十分にあります。
また、この流れに乗ってゾンビ時以上、もしくは同等のインプレッションを稼げる=インフルエンサーになれるのは間違いなく少数のアカウントでしょう。その他大勢は結局ゾンビに逆戻りしてしまうのではないでしょうか。
今一時的に良い流れだとしても、以前注意や対策は怠らないほうがいいでしょう。
おすすめ対策法
というわけでおすすめの対策法を3つ紹介します。どれもかなり強力にゾンビを非表示にします。
拡張機能「x-zombie-killer」をインストールする
次のリンクからインストールして、設定から「おすすめ」を選んでみてください。かなり強力にゾンビを非表示にします。
この後に紹介する2つのおすすめ対策法の機能も含まれていますので、手っ取り早くゾンビを消したい方にはおすすめです。
詳しい使い方は次の記事をご覧ください。
検索時に位置情報を使ってフィルターする
Xで検索するとき、頭に「lang:ja geocode:30.935364,143.317099, 1625km」をつけて検索するという方法です。
Xでは検索時にさまざまなコマンドが利用でき、そのうちの位置情報に関するものを使うことで国外からの投稿を全て検索対象外にしています。
詳しい解説は次の記事をご覧ください。
ミュートワードを設定する
なんといっても公式機能であるミュートワード機能を使いましょう。以下のワードを設定するのがおすすめです。
- アラビア語(アラビア文字)
- サンスクリット文字
- デーヴァナーガリ文字
- (古)マラーティー語
- 日本語の情報商材屋がよく使う単語
とはいえ手動でやるのは非常に大変ですから、自動で行える方法を別記事で解説しています。アカウントのミュートワード機能を利用しているので一度設定を行えばスマホでも効果がある方法です。
コメント
x.com(新しいURLに対応した)x-zombie-killerを作ってください
コメントありがとうございます!確かにx.comへの対応が必要でした、今修正して公開申請をしましたのでしばらくすると適用されると思います。
よろしくお願いします!